プロローグ

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"出席番号"  私はこの言葉が好きではない。  このたった4文字のせいで、どれほどの女子に白い目で見られてきたのか。  どれほどの女子に妬まれ、陰口を叩かれてきたのか。  ━━でも、キライではなかった。  なにより、私と話してくれる人というのは、  "出席番号"という4字がなくとも、ほぼいないから。  正確には、いなかったから。  隣にいる、すべての元凶である男だったとしても、  話してくれて、勉強も教えてくれる。  そこにみんなが集まってくる。  その中に入れているたったそれだけで  私はここにいていいんだ。と安心させてくれた。
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