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「うっ……!?」
その声に慌てて振り向くと、私のデスクの後方にに同期の坂崎 祐(タスク)が立っていた
オフィスの入り口のドアに体をもたれさせ、取り乱す私を見て顔をニヤつかせている。
何なのよ、もう。
どうしてまだコイツが残ってるの!?
坂崎が視界に入るだけで、私のイライラは五割りは増す。
理由は……そう。
私はこの会社の中で、コイツのことがいっとう嫌いだから!
「見ればわかるでしょ。仕事してんのよ」
「ふーん、矢野のやつか。なんで一人でやってんの? 矢野が消しちまったんだろ? 俺も手伝おうか?」
「あんたには関係ない!」
背後から畳み掛ける坂崎に、私はピシャリと言い放った。
「自分の部下の尻拭いくらい、自分でできるわよ」
これでも一応、私は主任なんだから!
……部下はヤノケンだけだけど。
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