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私は入力の続きをはじめようと、坂崎にくるりと背を向けた。
すると、露骨に苛立った顔をした坂崎に、また椅子ごとくるりと反転させられた。
「あのなぁ、紺野は一応俺の部下でしょ。それなら、お前の部下の不始末は俺の不始末でもあるってことじゃないの?」
ホントにコイツの言葉にはいちいちカチンとくる。
坂崎は私と同期だけど、肩書きは課長だ。
だからヤツは同僚であると同時に、私の直属の上司でもある。
悔しいことに。
「っるさいわね! いちいち首突っ込んでこないでよ。これくらい私一人でできるわよ。わざわざ課長さまの手を煩わせなくってもっ」
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