31人が本棚に入れています
本棚に追加
/154ページ
「詳しい内容は、街にある総合案内所『センター』で説明を受けて下さいね!
みなさんがまず始めに行うのは街にたどり着くことです!」
街。そこに行けば会えるのかもしれない。
確かに、二人の惨状は今でも生々しく目に焼き付いている。あの状態で生きているだなんて普通は考えられない。
・・
しかし、あれだけ人数がいて案内する相手が俺だけだったとも思えない。あの場所にいた全員が対象だったなら――。二人は生きてこの世界に連れてこられているのではないだろうか?
俺の心に一筋の光が差し込んだかのような……そんな気がした。
「だがしかーし!今のみなさんでは街にたどり着くのも簡単ではないはずでーす!
そこでみなさんの腕にはめられたブレスレットに注目♪」
とにかく話に集中して早く街に行かなきゃだ。
そして、俺は言われた通り腕にはめられたブレスレットを見て、思わずため息をつく。みんなつけてるんじゃモテ効果無いじゃないか。
「そのブレスレットがあなた達の“武器”となります♪それでは頑張って街へ向かってくださいねー!チャオ♪」
画面がその場から一瞬にして消え去る。
――はい?
最初のコメントを投稿しよう!