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「ごちそうさまでした」
「お粗末さまです」
僕は食器を片付けると、ソファーにダイブした。
「美味しかった・・・」
「これから食事や弁当は俺が作ろうか?」
「え?本当!?」
「あぁ」
「お金は!?」
「ここにいる奴は大体が金持ちばかりだし、別に気にすることはない」
「じゃあわざわざ学食を食べる必要は無い!?お金かからない!?」
「あぁ」
「よっしゃあああああああああああああああああああああ」
僕は叫ぶと篠倉の前に行き90度のお辞儀をした。
「ありがとうございます!!」
「別に気にすることはない・・・料理するのは好きだからな・・・」
篠倉がぼそぼそと小声で言うのを、僕はしっかりと聞いていた。
「オトメン・・・いや料理ができるイケメン・・・爆発しろ・・・」
「なにか言ったか?」
「いいえ!僕の心臓に誓って言ってません!」
篠倉は「大げさだな」と笑うと「風呂の準備をしてくる」と言ってリビングから去っていった。
「オカ・・・いかん、これは殺される」
篠倉に母性的なものを感じた哉太であったが、言葉を飲み込み自分の中で消化した。
篠倉がお風呂の準備に行ってしまって暇だったので、先ほどもらったパンツを袋の中から出した。
一緒に歯ブラシとメモ帳が添えられていて『歯ブラシも無いだろうと思ったけ、入れといたぞ』と書いてあった。 寮長様様だった。
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