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「暇だなぁ・・・」
前髪も少し乾いてきたころ。
「オレンジジュースが飲みたい・・・」
急にそんな衝動に駆られた僕は、お風呂に入っている奏の携帯に自販機に行ってくると送って外に出た。
今は夜10時。 寮の施錠時刻は来ているが、寮内では別に自由に動いて良いということだったので、僕はジュースを買いに出かけた。
もちろん篠倉の部屋からジャージをパクってきて羽織った。 下はジャージが無かったので諦めた。 少し大きいのがむかついた。
「まろやかオレンジジュース 価格は200円♪ ぽっぽぽぽぽっぴ・・あれ?ぽ何回言った?」
ぽの数を考えるために脳みそをフル回転させていると、何か硬いものにぶち当たった。
「いって・・・」
いや硬い気がしただけか・・・?
ちょっと柔らか「新手の痴漢かなぁ?」
ん?
なにか声がした。
「そろそろどいてくれないかなぁ?」
んん? 僕は首を上に向けた。
「ぎゃあああああああああああああ」
「もう君からぶつかってきたんでしょー?そんなにびっくりしなくてもいいんじゃない?」
僕がぶつかったのは壁でもなんでもなくて、ただの人間だった。
ちょっとチャラいやつだった。
僕があまり得意としないタイプの人間であった。 喋り方もチャラい。気がする。
「ああああああああああああああああ」
そう思ってたら今度はチャラ男が叫んだ。
「涼様の声がするぞ!!」
「こっちだ!!」
チャラ男が叫んだら、なんか別の声が叫びだした。
なんかキャーキャー言ってる女子の声みたいだった。
いや男子校だから女子はいないんだけどねwwwww
「気づかれちゃったねぇ。でも僕君にお話があるんだぁ。ちょっと一緒に逃げてよ」
「what's?」
「ほらこっち!」
なぜか僕はチャラ男に手を引かれ、一緒に逃げるはめになっていた。
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