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篠倉side
「SAN値ピンチSAN値ピンチ」
あの全校集会後、春野は部屋に篭っている。
謎の呪文を唱えながら。
こいつは本当に訳の分からないやつだと思った。
死にそうな顔をしていたので逝けと言ったら本当に逝ってしまった。
あのあと結局チワワどもに「死ね」「クズ」など罵倒を浴びせられた。
その事に対してはさほどダメージを受けているようには見えなかったが・・・。
こいつのチワワに対する株はダダ下がりだ。
「はぁ・・・」
別にこいつが落ち込んでいようと何してようと構わないんだが、春野の部屋から陰気がもんもんと漂ってくるのもあってジュースでも買ってやるかと部屋を出た。
「あいつは何を飲めるのだろうか」
あー考えるのも勿体無いし、炭酸飲料でも買ってこれでもかというぐらい振って渡してやろう。
自動販売機で炭酸飲料とオレンジジュースを買った。
さて帰ろうとろうかの角を曲がったとき誰かとぶつかってしまって炭酸飲料の方のジュースが転がる。
(振る手間が省けたな)
「すいません」
一応謝る。
相手は転がった炭酸飲料を拾って渡してくれた。
「こっちこそ悪かったな・・・あ」
「あ」
俺がぶつかってしまったのは、春野が逝ってしまった原因である会長であった。
そして何があったのか、会長はちょっと待てといい自分のジュースを買って、ちょっと付き合ってくれと俺を外に引っ張り出した。
あーあめんどくせぇ・・・。なんて思っていたのは秘密にしておいて欲しい。
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