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「俺はあいつと高校は別々になって、連絡を取ろうとしたら、全く取れなくて、家に行ったら急に留学が決まって哉太はこっちにいないって言われてなぁ」
「でも春野は17才でこの高校に入学して、留学なんて」
「あぁ嘘だろうな」
「・・・」
「理由は俺も知らない。というか久々の感動の再会?」
会長は乾いた笑いをすると、悲しそうな目をした。
「根は哉太なんだろうけど俺の知ってるかなたは銀髪でもなくてあんな前髪長くなかったし、きっと何かあったんだろうな」
「それだったら余計に春野ときちんと話せばよかったじゃないですか。あいつ部屋に篭ってきのこ生やしてるんでうざいんです」
「あーすまん。感動の再会もしたかったし、俺これでも我慢してるんだ」
「なんで」
「この学校のシステムには親衛隊なるものがあってだな」
「チワワとかのことですか」
「そんなとこ。だからあんな場所で哉太と幼なじみってなるともっと大変なことになってたんだよ」
「あー」
チワワの罵声が蘇る。
「実はここからが本題なんだが少しお前に頼みごとがあってな・・・」
***
会長と別れて部屋に戻る。
面倒くさいことを頼まれた。
ため息が止まらない。
でも、春野があのままはうざいからって割り切ってやった。
感謝しろよ春野。
それにしてもムカついたので、春野の炭酸飲料を振りまくって部屋に帰宅した。
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