【白雪姫】

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そんな中で蔑(ないがし)ろにされていくお妃様でしたが、唯一の心の支えはあの魔法の鏡でした。 世界一美しいのはお妃様だと、そう言ってくれるのですから。 そして今日もお妃様は鏡に問います。 「鏡よ鏡、世界で一番美しいのはだぁれ……?」 そして鏡は言いました。 『それは当然白雪姫だね!あの雪のように白い肌、赤い頬…アンタなんかよりよっぽど美しい!』 「なんですって……!?」 魔法の鏡が放った思いもよらない言葉に、お妃様は目を見開きました。 「どうしてですの!?まだ白雪は七歳よ…!?みんなあの娘のほうがいいって言うの……!?」
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