~15歳・文化祭~

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パチッて音がして 教室が明るくなった 「ほへっ・・・?」 びっくりした私は口からへんてこな言葉を発してしまった。 「あー、鈴村さんか」 あっ・・・ 私を見下ろしていたのはクラスメイトの佐野太陽(サノ タイヨウ)君だ。 ぼーっと私を見ている彼を見上げたら、左の頬が赤くなっていた。 「えっと・・・佐野くん、何してたの?」 彼はふわぁぁと欠伸をしながら 「ひゆねを~」 はいっ?? 「あぁ、昼寝。起きたら教室真っ暗。びっくりしたよ」 ね・・・寝てたんだ 「だから、ほっぺ赤いんだね」 「ん。机にヨダレ垂らしてました」 ははは・・・と少し恥ずかしそうに笑う彼を見て私もつい笑ってしまった 「鈴村さんは?」 「・・・忘れ物に気づいて取りに来たの。よく忘れるから部活の後輩にも呆れられてます」 私はささっと動いて自分の机にかけてある手提げを取り、彼に見せた。
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