〈春原 順〉

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いつも通りの朝。 階段を降りると、朝食の用意がされていた。 リビングがいい匂いで包まれている。 眠い目をこすりながら自分の席に着く。 あまりの眠さにあくびをしてしまう。 「ほら順、シャキっとしなさい」 そう言いながら母がコーヒーを置いてくれた。 とてもありがたい。やはり朝はコーヒーを飲まないと始まらない。 独特の苦みが口の中に広がっていく。 その味を楽しみつつ、トーストに手を伸ばした。 朝食を摂り終え、学校の支度を始める。 支度と言っても制服に着替えるだけである。 授業で使う教科書やらなんやらは常に学校のロッカーにしまってある。 だから曜日によって鞄の中を入れ替える必要がないのだ。 そして洗面所へと向かう。 歯磨きを終えて、時計に目をやる。 ―7時42分。 まだ余裕がある。 しかしやることがあるわけでもない。 こういう時ほど人間は何をやればいいかわからなくなるものだ。 仕方がないのでとりあえずリビングに足を運ぶ。 洗い物を終えた母が、テレビの星座占いをみていた。
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