4623人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
音楽室は、南校舎の一番奥にあり、職員室からも遠いから、ちょっとした離れのような感じ。
一人、考え事するには丁度いい。
セツ、スーツ着てたなぁ…
私と変わらないくらいの背格好だったのに、線の細かった体格は面影もなく、身長も肩幅も私を超えていた。
幼い彼しか知らない私にとっては、凄く違和感。
でも、あの綺麗な二重の凛々しい瞳は変わっていなかった。
しかし…
「遣りづらいなぁ…」
今更、同僚として接するなんて。
だけど、ここは学校。私の職場。
例え、過去に何かあろうと、あくまでも教師として。
姿勢を正し、大きく深呼吸をする。
とりあえず、仕事、仕事!
気を取り直して、机に向かう。
・
最初のコメントを投稿しよう!