02

5/14
4623人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
音楽室は、南校舎の一番奥にあり、職員室からも遠いから、ちょっとした離れのような感じ。 一人、考え事するには丁度いい。 セツ、スーツ着てたなぁ… 私と変わらないくらいの背格好だったのに、線の細かった体格は面影もなく、身長も肩幅も私を超えていた。 幼い彼しか知らない私にとっては、凄く違和感。 でも、あの綺麗な二重の凛々しい瞳は変わっていなかった。 しかし… 「遣りづらいなぁ…」 今更、同僚として接するなんて。 だけど、ここは学校。私の職場。 例え、過去に何かあろうと、あくまでも教師として。 姿勢を正し、大きく深呼吸をする。 とりあえず、仕事、仕事! 気を取り直して、机に向かう。 ・
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!