プロローグ

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戦争が進みエヴォル達の敗北が濃厚と思われた時、彼等の中に強力な能力に目覚める者達が現れ始めた。 新たなエヴォル達は一人で一個大隊をも壊滅に追い込んだ。 彼等の登場により一気に戦局が傾いたが、重火器を用いた人海戦術の前にエヴォル側も攻め込めないでいた。 だが、あるエヴォルの科学者がこの均衡を破る二つの兵器を作ることに成功する。 一つ目はフルフェイスヘルメットによる、視覚及び聴覚強化を可能にする通信デバイスだ。 これにより連携がスムーズになり、戦場を優位に進めるようになった。 二つ目は重火器を無効にすることができる兵器、ガンパウダーキャンセラー(GunpowderCancel)である。 GCが設置された地域での重火器の使用は不可能になる。 GCが散布する成分は、火薬と混ざることによって燃焼反応を押さえる効果を持つ。 話せば簡単なことだが、その簡単なことを作ることが一番難しいのだ。 以上の二つの兵器により、敗戦が続くようになったノーマル側は、エヴォルに勝つために連合軍を設立した。 ノーマル側の軍事力を一つにし、エヴォル統一国家を一つ一つ壊滅させる作戦を行ったが、結局勝つことは叶わなかった。 理由は簡単。 エヴォルも時を同じく、連合軍を設立したからだ。 ただ、エヴォルの連合軍は直ぐに解体することになる。 エヴォル側は、エヴォル統一国家掲げる国々を一つにまとめ始めたからだ。 一つの大国…いや、帝国になったエヴォル側は、最強と言える軍事国家を作り上げた。 この状況で戦争に勝つためにノーマル達は知恵を絞り考えた。 エヴォル側が強い理由は、強力な特殊能力があるからだ。 なら、それに対抗できる新兵器を作るしかないと言う答えにたどり着いた。 直ぐに開発チームが組まれ、科学の力を結集し始めた。 今だに対策兵器の開発成功話は聞こえてこない。 そして、この戦争にとうとう名前がついてしまった。 【第三次世界大戦】 全人類は認めてしまったのだ。 今行われている戦争が、この世界の全てを変える戦争だと言うことを。
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