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そりゃあ亜音速で飛んでくるところてんを見たら驚きのハードルも上がるさ。
「……そのこと何だけど…怒らないで聞いて欲しいの…」
?そのこと?……ところてんか?
「そ、そう。ところてん」
ところてんとあんたに何の関係があるんだ?
「いや、私は直接的な関係はないんだけど………部下が…そのぉ…」
部下?あんた偉い人なのか?
「え、えぇ…一応あなたたち人間には『愛の神』って呼ばれてるわ」
愛の神………あぁ!聞いたことあるぞ!確か名前は………そう!エロス!
「そ、その名前で呼ばないで!」
つまりオレは今、神様を目の前に会話してるのか。
あ、そういやさっきオレのこと『霊魂』って呼んでたしな。
「そうなの!あなたは霊魂なのよ!つまりあなたは死んでるの!」
何で神様にわざわざ死んでることを強調されなきゃいけんのだ。
「そ、それは……間接的だけど私が悪いから………」
そんな申し訳なさそうな顔されると怒るに怒れないな。
まぁいい。とりあえずオレが何でところてんで死ななきゃいけなかったのかを聞こうか。
「うぅ…言いたくないから先伸ばしにしたかったのに…」
そう言われたら逆に聞きたくなるのが人間だ。
「……どうしても言わなきゃ…ダメ?」
あぁ。聞きたいな。
……今の「……ダメ?」の神様の顔が可愛くて一瞬でも聞かなくていいかな、とか思ったのは内緒だ。
「いじわる………」
泣くな泣くな!オレが悪いことした気分になる!
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