どうしても…ダメか………

2/12
前へ
/76ページ
次へ
――うにゃぁぁあああ!!?? ガバッ オレは何が起きたのかと『跳び起きた』。 「あれ、身体がある……」 腕を上げ、脚を上げ、身体中を見回す。どこも変なところはないようだ。 ――よし、今度こそ! 辺りを見回す ←ピコッ ぶらついてみる まずは腹ごしらえ 辺りを見回してみる。 ……どうやら森の中。泉の畔に座り込んでいるらしい。 辺りを見回す ぶらついてみる まずは腹ごしらえだ ←ピコッ 何となく腹が減ってきたな…泉あるし魚でも取るか。 立ち上がり、泉の水面を除きこむ。 「おぉ、結構透き通ってるじゃん。これならかなり期待でき…そ……う………だ?」 覗きこんでから凉は、絶句した。 「おいおい………誰だよこりゃあ………」 水面に映っているのは、見慣れた『芙蓉 凉』の姿ではなかった。 茶色だった髪は鮮やかな青色に変わり、全体的に短かったのが腰辺りまで伸びている。 身長もだいぶ縮んでいるようで、恐らく140すらないような背丈である。 しかし、様々な身体の変化の中で一番凉を驚かせたのが……… 「つり目じゃ…なくなってる…!」 目、である。 生まれつき目付きがきつく、「怖い」と周りから言われ続けてきた凉は、他人に甘える、好意を寄せると言うことをもう諦めていた。 友達にしても同じである。ただぼーっとしてるだけでも「……芙蓉さん、怒ってる?」と、腫れ物に触るかのように接されてきた。 そんな畏怖の対象だった凉が、幼顔の少女となって水面に映っていた。
/76ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加