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「女相手には、刀は使わないんじゃなかったの?」
ニヤリと笑った桜が刀を構えた。
「えっ!!!」
その刀を見た隊士が驚きの声を上げて自分の腰を見た、すると本差が鞘だけになっていた。
「おもしろい…」
沖田がぼそりとつぶやいた。
コーディネイトヒューマン、日本政府が世界に対抗できる様な人間を生み出すために。まさに生み出された、作られた人間をそう読んでいる。
桜もその一人で、勉強に才能が偏ってはいるが、文武両道普通の人以上の能力は持っている。
「……ッッ」
張り詰めた空気を切り裂く様に、斎藤が地面を蹴った瞬間。
ぶぉーぉーぉーおー
ほら貝の音が高々と鳴り響いた。
「ッチ、またあいつらか」
斎藤が舌打ちをしてから構えを解いた
「行こうか、一君」
沖田も、見学の姿勢を解いて斎藤の横に並んだ。
「隊長!? この女子どうすれば……」
隊士が戸惑ったように沖田に聞いた。
「適うと思うなら、君に任せるよ、まあ自分の刀取られた事にすら気がつけない様では、命を捨てる様な物だと思うけどね。」
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