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ランプが点灯したプレイヤーが装填者。つまりは誰が装填者なのか他のプレイヤーたちには分からない。
『装填者が決定しましたら、次はリボルバーの引き金を引く順番を決定します。これは1から6までの数字が書かれた6枚のカードを皆様に1枚ずつ引いてもらい、そのカードに書かれた数字が自分が引き金を引く順番となります』
「1」と書かれたカードを引けば一番目に引き金を引く順番となり、「5」と書かれたカードを引けば五番目。シンプルなルールだ。
『引き金を引く順番が決定しましたら、最後に装填者にシリンダーの何発目に弾を込めるか決定してもらいます』
ベアーはテーブルの上のリボルバーから弾倉を取り外し、それをプレイヤーたちに見せる。
蓮根状のシリンダーには弾を込められる穴が7つ円を描くように開いていた。
『このリボルバーのシリンダーには7つの穴が開いており、装填者はこの何発目に弾を込めるか決めることが出来ます。込められる弾は1発。装填者はお手元のテーブルの縁、ランプの隣にある7つのボタンを押すことでそれを決定します』
例えば装填者が「1」と書かれたボタンを押せば、弾は1発目に込められ、「7」のボタンを押せば7発目に込められることになる。
『ランプが点いている場所でしかボタンの入力は無効です。つまり装填者以外はこのボタンは使われません。そして装填者による入力が完了次第、これでゲームの準備は全て終了となります』
ベアーは装填者から密かに伝えられた場所に弾を装填する。つまりこのゲームでは、本来のロシアンルーレットとは違い、装填者だけは弾の居場所を知っているということになる。
『あとは単純です。全プレイヤーの引き金を引く順番が公表され、その順番にリボルバーの引き金を1人1回ずつ、自分のこめかみに向かって引いてもらうだけです』
大まかなルールは一回で理解できるほど簡単なものであった。
『これで一回目のゲームが終了、それを前半に6回、そして休憩を挟み再び後半に6回繰り返してもらうだけです』
ベアーはそこまで言うとテーブルの上のリボルバーを手に取り、取り外していたシリンダーを元に戻す。
『では詳しいルール説明は実際にゲームのリハーサルを行ってもらいながら説明致します』
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