魔武器

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 どこか物足りなげに肩を窄める彼女を余所に、クラスメイト達は驚愕を通り越して呆然状態。  確かにサランは真面目な優等生だが、必要以上に知識を追い求めはしなかった。  本人曰く、「全ての筆記試験で満点をとる為に、教科書を全て覚えることで手一杯」らしいが……。  ……意欲の、問題? 「グライファン……。とりあえず、後で個別に【魔武器】関連の本貸すから……。それで今は勘弁な」  苦笑いを浮かべつつも目が死んでる担任の先生は、懇願するような言い方でサランを見つめる。  はぐらかすつもりだ、と俺は直感で感じたが、″【魔武器】関連の本″という単語はサランにとって効果的だった。  嬉しそうに笑みを浮かべ、「はい!」と返事した彼女を見たクラスメイトの男子達は、まるで女神か天使に出会ったかのように目を奪われていた。  気持ちは解る。何か後光が見えそう。 「グライファンさん……美しい……」 「あはは……今日はきっと素晴らしい日になる筈だ……!」 「僕の彼女にならないかな……」 「無理だろ、ハクヤがいるんだぞ?」 「チッ、ハクヤめ……!!」 「ルヴィのバーカ」 「ハール?」 「すみませんっした」
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