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サランにとって、ルヴィへの関心よりも魔武器への関心の方が高いってことか……。
思えばサランはルヴィに対して積極的にアピールしていた訳ではない、か。
ただ、彼女はルヴィの隣にいることが殆んどだから、よく解らないんだよな。
…………。
ああもう──″俺″らしくもない。
「……兎に角、ルヴィが憎い」
「へ?」
「俺だってさー、あんなに女子の注目浴びたいのにさー、ルヴィがいるからさー、全然誰も注目してくれない……」
「…………」
「ちょッ!?距離が若干開いたよなこれ!?冗談だよ!!」
俺は″いつものように″、ふざけたことを口走る。
冷めた視線と無表情で2歩分程後退したサランに、慌ててツッコミを入れた。
「ハルが言うと信用無いよ?」
う゛。……声、怖。
「…………魔武器、作ろうぜ……」
追い討ちをかけるように、サランの言葉が俺へ投げ掛けられる。
否定は出来ず、ジトーと向けられる威圧感から逃げるように本来の目的を告げた。
話を逸らされた、と思われたかもしれないが、「そうだね」と浮き浮きした様子で返事をしたのを見ると気付いてないように感じる……。
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