天の邪鬼 / INAR

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  雨は嫌い。  「あ、もう髪ハネてるーっ」   朝早くに必死になって   整えた髪が   あっという間に湿気で   よれてハネてしまうから。  「本当だ。結構目立つね。」  「い、いのちゃん…っ」   そんな姿を君に見られて   しまうのが恥ずかしくて   嫌だけど…  「んー…   そんなにハネてる?」  「うん。   俺が直してあげるよっ」  「あ、ありがと…!」   細くて綺麗な指が髪の毛の   一本一本に絡まる度に   俺の胸は   どきんどきん、と高鳴る。 ー
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