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◆ ◆
………―――――ぐだ……
誰かの声が、闇の中に響く。
……―――もうすぐだ……
そこは、石で造られた部屋。
その中心の床に、紫色の淡い光を放つ丸い水晶の様な物が置かれている。
声は、そこから聞こえて来る。
まるで、老人のようなしわがれた声……
それは段々と大きく、正確に聞こえて来る。
その声を聞こうと、中央の水晶へと近付いて行く。
そして、水晶が目の前に来たその時だった!
突然、水晶にヒビが入り、内側から弾け跳んだのだ。
それと同時に、割れた水晶から無数の太い樹の根が溢れだし部屋を満たしていく。
そして、全てが溢れ出した時、そこには一本の巨木が立ち、その幹をくり貫いて作られた様な顔を此方に向け話し掛ける。
儂の復活はもうすぐだ!!!
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
ガバッ!
と音を起てて零寺は飛び起きた。
時間は深夜の3時でまだ日も昇っていない。
「はぁ、はぁ、はぁ…なんだ、今の?夢……?」
(いやにリアルな感覚だったな……)
「内容はRPGみたいだったのに……」
そう呟きながら、零寺は窓を開ける。
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