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朝食が終わり、日向で食後の休憩をしていると、不意に鈴の音が聴こえてきた。
「なんだろう?」
気になったテトラは窓を開けると、身を乗り出して音源へと顔を向ける。
彼の視線に映ったのは、法衣をまとった4人の男女。
長身痩躯の銀髪の青年と金髪の女性、桃色の髪をした女の子と、その女の子にそっくりな水色の髪の男の子だ。
「アレは!」
「えんた、しってるの?」
同じく身を乗り出して外を見ていたエンタが、パッと顔を輝かせる。
「知ってるも何も、よくソフィアさんが話してくれる旅の「司祭様御一行」そうそう、しさいさまごいっこう……って、セイにーちゃん!」
突然かけられた声に振り返ると、セイとミリーが立っていた。
ミリーは小走りで窓に近寄ると、テトラ達を同じように身を乗り出す。
「ほんとだ! わたし、ソフィアさんに伝えてくるね!」
その4人を確認すると、ミリーはすぐさま窓から離れ、何処かへと駆けて行った。
「あの噂が本当か確かめる時が来たな」
他の3人は違い、セイは窓から身を乗り出すようなことはしない。
だが、その視線はちゃっかりその4人を見ていることからすると、興味がないというわけではなさそうだ。
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