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ジリリリリリ……!
朝の6時30分にセットしていた目覚まし時計のアラームが鳴り始めた。
しかし、まだ毛布の温もりを感じていたかった俺は、その程度の音など気にしなかった。
……俺の名前は、白月 望夢。中学3年生、15歳の男の子である。
みたいなことを、誰かに向かって言っているわけでもなく寝ぼけながら心の中で呟いていると、
ドォォォォォォン……!!
という、目覚まし時計のアラームとはレベルが違いすぎる馬鹿でかい爆発音が一階のダイニングキッチンから聞こえてきた。
まだ毛布に包み込まれていたかったのだが、ダイニングキッチンの様子が心配だったため、しぶしぶ起床した。
目覚まし時計のアラームを止め、眠いのを我慢して目をこすりながら自分の部屋を出ると、黒い煙が二階の廊下にまできていた。しかも、焦げくさい。
俺は、急いで二階の窓を全て開けた。すると、みるみるうちに黒い煙は外へと出ていき、だんだんときえていくのが分かった。
窓を閉めた後俺は、大きなあくびをしながら、階段をおりていった。
一階にも黒い煙は漂っていたものの、そこまで酷くはなかった。おそらく、換気扇をまわすなり、窓を開けるなりしたのだろう。
「おはよう、母さん。大丈夫?」
そう言いながら、俺はダイニングキッチンに入った。
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