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次の日、私とイチは車で隣町のショッピングセンターへ向かった。 高校卒業間近に取得した運転免許は、二人とも車を持たない為、宝の持ち腐れ状態である。 「イチ、事故らないでよ。」 「わかってるって。」 本当にに大丈夫なのだろうか。 いつもは電車を使うのだが、今日はたまたまイチママの仕事が休みだったので、車を借りたのだった。 ショッピングセンターは夏休みということもあり、結構賑わっていた。 「今日は何買うの?」 私はケータイを触りながら問う。 母親からカレー粉を買ってこいと、メールが来ていた。 「・・・服?」 イチは首を傾げる。 「疑問系かよ!・・・どんなのが欲しいわけ?」 うーん、と腕を組んで考えるイチを余所に、私は近くの店に入った。
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