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「どこにいるの。」 『どっか。』 「そう。・・・じゃあ、絶交ね。」 『すみません。ゲームセンターの前のベンチにいます。』 こちらから、ぶちりと通話を切った。 暫くしてイチを見つけた。 大人しくベンチに座っていて、なんだか哀愁が漂っている。 あのキノコみたいなのは本当にイチなのか? なんて思ったが、あのナチュラルブラウンの髪はイチの物だ。 「いきなりいなくならないでよね。」 私はイチの隣に座った。 イチはうんとも、すんとも言わない。 溜め息をつく。 最終手段だ。
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