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ほんのりとレモンの味がする水を飲みながら、ちらりとイチを見ると、視線が重なった。 眉間に皺を寄せてこちらを睨んでいる。 「あのさ、言っておくけど今は誰とも付き合ってないから。」 持っていたフォークの先を私に向けて言った。 「あーはいはい。行儀悪いから、フォーク向けんな。」 私は適当にあしらう。 イチが誰と付き合おうと、別段気にしない。 私は自分のことで精一杯なのだ。 イチの悪い癖を注意してる暇なんてない。
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