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「なな、流ちゃん帰ってくるんだって」 お風呂上がりの濡れた髪を乾かしながら、目を見開いた。 ぱさり、と頭からタオルが床に落ちる。 「何で知ってんの?」 「流ちゃんのお母さんから聞いたのよ。回覧板を持ってきてくれたついでに話してたんだけど・・・」 ほら、お盆だから、と母は続けるが、私の耳はちくわ耳だ。 「イチん家行ってくる!」 そう叫ぶと。 「じゃあ、お隣に回覧板回してきて?」 玄関に置いてある回覧板を拾い上げ、安物のサンダルを履いて家を出た。
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