全ての始まり

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殺した、俺は夢を殺した じゃあ、この夢は誰だ?この夢は夢じゃないのか? 鵺「お前はダレダ?誰なんだ?ナンデ夢と同じ……」 夢「え…?」 泉「お互い記憶が混乱でもしてるか。まだ思い出せないのか?ヒントついでに夢って名前をやったというのによ」 鵺「な、まえ……」 夢「ゆめ……?あ……そっか……僕なんで、忘れて……う゛ああああっ」 何なんだ?何を忘れてる?確かに夢を殺した。俺は殺したんだ。 でも、夢は生きてる。夢は………。 【やぁ……っあ……おに、ちゃ……もう……】 【う……くるし…っおに、ちゃ……くるしいよ……っ僕をえらんでよ…っなんで……なんで兄なの……!】 【ふ…っあん……っやめて……っ弟をえらんでよ……っなんでぼくなの?いや……ああっ】 【に……ちゃ……】 【あ゛あああっいたい!いたい!う゛ああああっ】 【いや…っおにいちゃん……なんで?僕じゃないの?僕がおにいちゃんを好きだから?だから兄なの?】 【う゛あ……ぼくは……っあいつじゃない…っおにいちゃんなんか……だいきらいだ!】 鵺「言うなぁあああぁああっ!」 思い出したくもなかった。もう一人の存在。もう一人の夢となった兄弟の存在なんか。 夢「そうだ……僕は、犯されてなんか…ない。犯されたのは……僕の……」 泉「ようやく思い出したか?双子の兄の存在を」 夢「あはは……そっか…、僕自分から記憶を上書きしたんだ。なのに、なんで思い出したんだろう?奴隷としての記憶のままの方が幸せだったのに」 鵺「はは……」 俺は手に入れたかった。どんなことをしても。確信がほしかった。誰を傷つけようと……。あいつが壊れなかったらそれでよかった。 でも同じ顔で、同じ声で、最も恐れる言葉を言われた時、偽りの者と知りながら手をかけた。そうだ、俺は、俺が好きなのは………。 鵺「ああ、夢だ」 夢「!……お兄ちゃん?」 鵺「俺は偽りに惑わされた。そのせいでお前を傷つけたままで離れてしまった。好きだ、夢」 夢「何を……何を言ってるの?お兄ちゃんが好きなのは兄なんでしょ?」 鵺「違う……あれは違うんだ。俺が臆病だったからこその行動だ。あんな偽りの夢なんか夢の気持ちを確かめるための道具に過ぎない」 夢「道具…?」
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