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鵺「ゴディ○のチョコ山ほど買ってやるからな?」
夢「ほ、本当?」
単純なのはわかるけど、僕は甘いものが好きで、中でもゴディ○が1番だ。でも、高いからいっぱい買うなんてことはできない。だから、お兄ちゃんの提案に釣られてしまう。
嘘つくような人ではないから。言ったらお兄ちゃんは大抵実行する。しないのは殺してやるといった殺人だけ。当たり前だけど……変わりに凄い嫌がらせがと聞いたことがある。
鵺「嘘は言わない。お金がある分買ってやる。夢のためならいくらでも」
夢「お兄ちゃん、大好きっ」
鵺「かわ……っ」
東「皆さん、着替えて帰りましょうか」
隆「ドラマでも現実でも溺愛ってあいつらデキてんのか?」
泉「噂ではそう聞くね」
伸「鵺燈さんが1人勝手に弟に貢いでるブラコンとも聞きますがね」
東「鵺燈くん、そのせいでお金がすぐ無くなるもんだからバイト掛け持ちしてるんですよ。日曜日だけはどれも必ず休んでるみたいですけど、朝昼晩と基本働きづめらしいです。家でも家事してるらしいですし」
隆「自立できんのか?あの夢って子」
泉「……自立させる気ないんじゃ」
伸「それ言ったら終わりですよ……」
お兄ちゃんに抱きつきつつ、ちらりと見ればみんな何か話ながらそれぞれに用意された部屋の方向に向かってるみたいだ。もう帰る準備をするのかもしれない。
夢「お兄ちゃん、着替えて帰ろう?」
鵺「………このままがいい」
夢「ワンピース着て甘える時間がなくなっちゃうよ?」
鵺「! 帰ろう、すぐ帰ろう!」
夢「着たら絶対日曜日にゴディ○買いに行こうね」
鵺「ああ」
お兄ちゃんの機嫌は僕次第で簡単によくなる。常にバイト中でさえ、僕を見張らなきゃ落ち着かないお兄ちゃんが、僕に発信器や盗聴器をつけたりしてるのは知っている。家では盗撮されてたりもすることも。
知っていて尚対策をとらないのは、なんだかんだ言って僕もお兄ちゃんが好きだからだ。
夢「お兄ちゃん、一緒に着替える?」
鵺「……っぜひ」
夢「変な答え方……ふふっ」
結局のところどっちもどっちでどちらかが強い執着を持ってるわけでもなかったりする。だって役になろうと思ったのだってお兄ちゃんといる時間を長くしたかったためなんだから。
お兄ちゃんといられるなら奴隷になったっていいと思う僕が1番危ないのかもしれない。
END
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