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「警部」
「どうした?」
新聞を読んでいた警部が部下に話しかけられ顔を上げた。
「例の連続殺人犯は放っておいて大丈夫なんですか?」
「大丈夫だ。彼女の治療を行っているのは上原って医者は有名な人物だ。俺とは違ってキャリア組なんだと。預けておいて、大丈夫だろう」
「ですが、万が一、上原医師を殺すようなことがあったら・・・」
「大丈夫だって、記憶が戻ったからって、すぐに殺され・・・」
タバコをふかせたいた警部はハッとして立ち上がった。
「どうしたのですか?警部」
「忘れていた。彼女の殺害の手口を上原医師に伝えておくのを」
「手口ですか?」
「連続殺人犯だからって、妙な勘違いを起こしていないけばいいのだが・・・。今から電話しても間に合うだろうか。彼女の殺害の手口は『毒殺』なんだ」
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