1人が本棚に入れています
本棚に追加
準々決勝。
立勝大付属戦。
星花先攻で試合が始まった。
初回、石川が出塁し須田が送るも、良太と飯野が凡打。
立勝大は小池に三者凡退をくらう。
仕合は静かな立ち上がりになった。
「俺は今日打たれる気がしねー!あとは俺が打って勝ーつ!」
「んなこと言って、途中から崩れんじゃねーぞ。」
「任しとけ、ここからは俺の三振ショーを見せてやるぜ!彩加ちゃん、しっかり見ててね。」
「本当にこれがなきゃーいいんだけどな…」
渉にあきれた良太は打席の西尾に目をやった。
その後、星花は毎回ランナーを出し3塁までいくも得点なし。
一方の立勝大は、小池の前に2安打とおさえられていた。
両チームとも無得点のまま8回をむかえた。
星花は2番須田からの好打順。
初球の岩波のカーブをセンターへ運ぶ。
その後須田は盗塁を決める。
良太は見事送りバントを決め、ワンアウト3塁。
4番の飯野、5番の西尾と続くチャンス。
しかし、立勝大は満塁策をとり、ワンアウト満塁で今日ノーヒットの小池。
「小池!、犠牲フライでも1点だぞ!」
「ゲッツーはダメだぞ!」
チームメイトが必死に声援をおくる。
しかし、この声は小池に届いていなかった。
小池は1球目を大振りする。
それを見ていた彩加が身を乗り出す。
「小池くーん!、打ってー!」
(聞こえたぜ、勝利の女神の声が!)
小池はこの試合初のヒットを打った。
3点タイムリーツーベース。
打ったのは失投。
岩波はここまでの球数が120を越えていて、疲れがあった。
終わってみれば6-0で星花の勝利だった。
次は準決勝の須磨高校との対戦になる。
最初のコメントを投稿しよう!