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「脅かすな、も私の台詞なんだけどなあ」
星嵐はため息を付く。
「はあ?なぜ」
「ん」
疑問符を浮かべるクロンに彼女は壁を示す、見事に崩れた壁を。
「…………あーと」
クロンは苦笑い。壁の近くに黒焦げになった目覚まし時計が転がっていた。星嵐も何があったかはわかっている。
「つまり、目覚まし時計を止めるのが億劫で布団から出たくないから、光弾を撃った」
「(こくり)」
クロンの目覚まし時計はベッドから出なければ触れれない位置に置いてあった。
「けどね、その光弾、壁を撃ち抜いて私に当たったの」
「ああ、すまん」
「今月に入って5回目かな」
「…………」
「ちなみに寮生活を始めてからだと何十回目」
「いや、そこまでは」
「してる。全部私に当たってるから。痛いんだからね!!」
「スマン」
「いつか追い出されるよ?」
「あうー」
クロンは頭を抱え、唸った。
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