5人が本棚に入れています
本棚に追加
しかし、あるきっかけが二つの種族の溝を埋めた。
宇宙皇帝軍団の侵略だ。
全宇宙の支配を掲げる宇宙皇帝率いる軍団はとにかく強かった。人間の軍隊が持つ兵器はまるで歯が立たない。状況は最悪だった。もう地球は侵略され、人類は滅ぶ。人間達は諦めかけた。
しかし、ここで萌獣達が立ち上がる。
彼女達からすれば、単に自分達の住みかを守るだけの戦いに過ぎなかった。
萌獣達も多大な犠牲を払ったが、なんとか宇宙帝国軍団を追い払った。
そんなとき、ある人間が戦いで傷ついた萌獣に言った一言がすべてを変えた。
「守ってくれてありがとう」
その萌獣の心が温かいもので満たされた。
「なんでこの人間は私に笑顔を向けるのだろう…………そしてなんだろうこの温かいものは」
萌獣は思った「人間のこの笑顔を見たい」と。
また人間も考えた。「昔から自分達が萌獣にされてきたことは酷いことだった。でも自分達も自然に対して同じことをしてないか?」
さらに人間達は萌獣の強さに恐れではなく尊敬の念を抱いた。
時代は流れ、「人のありがとうの笑顔を守る」という言葉を後世の萌獣達に伝えるため、先代の萌獣達は私立萌獣学園を作った。
というのが歴史の流れだ。
最初のコメントを投稿しよう!