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銀色のプレハブみたいな壁に囲まれた小さな部屋。
同じ色合いの大きなテーブルに、何個も椅子が並んでいた。
S.I.V.A本拠地内の会議所。
S.I.V.Aのゲートを通った私は、すぐにこの会議所に案内された。
殺伐とした部屋だなぁ・・・。
椅子に座り、周りをキョロキョロ見ながら一人そんなことを考えていた。
この施設に入ってからずっと思っていたことだが、ここには色がない。
カラフルな照明とか、可愛い家具とかが一切見当たらない。
家にいるわけじゃないから当たり前かもしれないが、それにしてもここに来てから銀色一色しか見ていない。
どこか寂しく冷たいイメージを思い浮かべてしまうのだ。
気持ちが落ち着かずにそわそわしていると、目の前のオートドアがほとんど音を立てずに、横にスライドして開いた。
急いで姿勢を正して、部屋に入ってきた人物をよく見るが、予想していたような人物とはだいぶ違った。
腰ぐらいまで伸びた綺麗な金髪のウェーブ。
白い肌に青い目。
ちょっと驚くくらいの美人な女性だった。
S.I.V.Aの施設だから勤務しているのは、きっと男の人ばかりだと思っていたが、どうやらそうではないらしい。
だが、彼女の目つきの強さや、キリッとした表情は流石にプロのものだ。
「はじめまして、私はS.I.V.A本拠地ハウンド専属マネージャー、ホダカ・レクレール・キョウコよ。よろしく」
そう言って彼女、キョウコさんは私に手を差し出した。
慌てて私は立ち上がり、手を握り返す。
「あ、えっと、ユン・リナです。よろしくお願いします。」
ーユン・リナ
それが私の名前だ。
私は大家族の長女。妹が三人と弟が二人いる。
私の家は貧乏でそれが理由でS.I.V.Aのハウンドになったようなものだ。
「ユン・リナさん・・・14歳だったかしら。思ったより若いわね。」
ぐぐっ・・・。
それは一体どういう意味なんだろう。
子どもっぽいってことなのかな・・・。
確かにホダカさんみたいに背が高くないし、む、胸も大きくないけど・・・。
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