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必死に弁解しようとしたが有無を言わせない威圧感に思わず頷いて学生証を差し出した。
(寧ろこれで違うって事で学校入れなければいいのにな…)
学生証を確認して何処かに電話をかけているスーツの男性を遠目で見ながらそんな事を考えていたが直ぐに学生証を返された。
「確認した所こちらの生徒で間違えなかったようなのでお通しします。ご無礼の方申し訳ありませんでした。」
慧斗「あ、いえ…俺もこんな普通の見た目なんで…すみません」
門の前を開けるようにどいて頭を下げるボディーガードを見ながら苦笑いしながら頬を掻けば頭を同じように下げてそそくさと門をくぐり抜けた。
慧斗「うぉっ!?なんだ此処…本当に日本、なのか?」
逃げるように敷地内に足を踏み入れたが目の前の景色が学校の敷地だと思えなかった。
100本はあるかと思う桜並木が満開に咲き誇り、森のように木が生い茂っていた。
遠くの方には女性が瓶を持った白色が眩しい噴水も見える。
「…校舎何処だよ」
辺りを見渡したが校舎らしき姿を見付けられない。
手にしているパンフレットを睨みつけるが学科等が書いてあるだけで敷地の情報は書いてなかった。
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