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巨大な砂時計の中を、様々な色をした砂が上から下へ流れていく。
流れていく砂の中には、時折キラキラと輝く何かが混じっている。
「……異常なし」
その砂時計に手を当ててそう呟いたのは、人のようで人ではない異形だった。
手足や体つきはあどけない人間の子供と同じだったが、その肌は虹色に輝く細かい鱗に覆われていた。
額の中央からは琥珀色の大きな角が生えており、天井から降り注ぐ光を受けて輝いていた。
その後ろからは、床に付くほどの長さがある薄い青緑色の髪が波打っている。
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