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「消えちゃった……」
それが小さな声で呟くと、わなわなと震えながらその場に膝を付いた。
喉を掻き毟るような仕草をしたそれの頬を一筋の光が流れ落ちていく。
「もう、やだよ…………みんなきえてっちゃう!ぼくを……ひとりにしないでよぉ!!」
痛いほど悲痛な叫びは、誰にも届くことは無く消えていった。
それは管理者…………運命の、命の管理者。
運命を逸脱しないように監視し、見守るもの。
それは自分だけが置いていかれる悲しみで苦しみ続ける。
………………そう、永遠に。
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