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ガチャ 「おはよう。涼介」 「ん...」 「学校行く時間だよ。お母さんも呼んでる」 「うん...」 パジャマの袖を捲った。 「また...切った?」 「ごめんなさい..」 涼介は軽い睡眠障害も起こしていた。 なかなか眠れず、ストレスで腕を切っていた。 「いいよ。また...眠れなかったんでしょ?」 「う...うん」 「でも..切っちゃだめだよ」 「で、でも..!」 涼介は切らないと落ち着かない。 そんなことも俺は知っている。 けど―。 「とにかく、新しい包帯持ってくるから、そのうちに着替えておいて」 「うん」 お母さんもお父さんも涼介にそんなことがあるなんて知らない。 というか関心が薄い。
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