1.兄

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                                                          ガチャ 「おはよう。涼介」                                     「ん...」                            「学校行く時間だよ。お母さんも呼んでる」                           「うん...」                                    パジャマの袖を捲った。                                            「また...切った?」                                   「ごめんなさい..」                                涼介は軽い睡眠障害も起こしていた。                                    なかなか眠れず、ストレスで腕を切っていた。                                  「いいよ。また...眠れなかったんでしょ?」                           「う...うん」                                 「でも..切っちゃだめだよ」                          「で、でも..!」                                涼介は切らないと落ち着かない。                                    そんなことも俺は知っている。  けど―。                                       「とにかく、新しい包帯持ってくるから、そのうちに着替えておいて」                             「うん」                                         お母さんもお父さんも涼介にそんなことがあるなんて知らない。                              というか関心が薄い。  
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