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「もう、怒ってない?...」 「...怒ってないよ。次からは気を付けてよ?」 「うん...」 涼介は俺に引っ付き、俺の制服の袖をギュッと強く握った。 「あ、カッター帰ったら、一番に返すね」 一瞬顔が、晴れた気がする。 そして、嬉しそうに「うん!」とうなずいた。 ああ、...なんて言えばいいんだろう、この感情。 「あ、その代わり、...」 言葉に詰まった。 学校じゃないんだから、無理して止める必要もない。 かと言って..進めるわけにもいかない。 「ん?..どうしたの?」 「ううん。なんでもない」 甘いよな俺って...
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