1.兄

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「どうした?...眠れないの?」                                      「う..ん」                             優しく俺は髪を撫でた。                  「でも、夜遅いし、早く寝なきゃ寝坊しちゃうよ?」                      「...うん」                       分かっているけど、できない。簡単なこと―。                       「じゃ、おやすみ」             ガタン  俺たちは部屋が合同なのに、2段ベットがあるのに、寝るときは別々に寝る。                    決して嫌なわけではない。                離したほうが、お互いの為だから。 一緒にいたら―。                         「ん...」                        朝だった。でも、雨が降ってる。                       いきなり憂鬱か...                                「また起こしてきて」そういわれてまた、涼介を起こしに行く。                           ガチャ 「おはよう」                       ふと、ベットの下に転がっていたのは、カッター ―ああ、またか... 
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