1.兄

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涼介に新しい包帯を巻かせ、下へ降りて行った。                                    「遅いよ。何してたの?」                                      「...ごめんなさい」                                                  お母さんは涼介に厳しい当たり方をする。                                        「ごめん。俺が話してたから」                                                   「そう...まあいいわ。早く食べなさい。遅刻するから」                                      お母さんは周りの目を気にするタイプだから、成績に関してものすごくうるさい。                                                  俺と涼介を比べたりして...ホントは俺は心の中では母親は大嫌いって思っている。                                       「いってきます」                                            涼介は俺にぴったしくっついて歩いている。                                      小さい体の為制服がとても大きい。                                              でもそのおかげで、リストカットの後が見えにくいから、俺にとっても涼介にとっても助かる。
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