1.兄

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                                                          でもこんなになっても、俺は止めようとは思わなかった。                                   だって、止めたら逆に涼介は...おかしくなってしまうから。                                 「おはよう」                                             「おはようございます。先生」              「相変わらず仲いいなww」                              「そんなことありません...ハハ」                           学校関係者の人には俺らは仲がいい双子に見えるだろう。でも...                                    「いつも通りに過ごして」                                        「分かった」                              涼介をトイレに連れて行った。        「...変に..腕切らないでよ?」                   「分かってるよ...でも」                                         ―切りたくなったら、どうすればいい?                          毎回確認をする涼介。                                       毎日『そんなことは絶対ない』って言っているのにも関わらず、何回も確認をする。                                      「学校で切ったらみんな大騒ぎするんだよ?だからもし切りたくなったら、俺に言って」               これも毎日言ってる。                         「...うん」                                  でも決して嫌な気持ちには不思議とならない。
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