1.兄

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「じゃ、後でね」                                          「うん」                                       教室は別々だから、俺たちはここで別れる。                        正直言えば心配だ。                          そんな俺は、毎回授業終わった後、5分休みの間に涼介の教室へ見に行っている。                          これもすべてから守るため。            周りからは、『ブラコンだ』なんてからかわれるけど、こうでもしなきゃ俺がいない間に何か起こしたら...                            そう考えているだけで、全然授業なんかに集中できない。                           あの子は決してクラスの中で孤立なんかしてはいない。                       たまに普通に会話とかはしているけど、ほとんどは寝てるから、そのせいでみんなあまり話しかけないけど。                           他に一緒になるときは昼休み。                          屋上へ連れ出してそこで一緒に食べる。                                  周りはそんな俺の行動を知っているから、昼休みになると誰も誘わない。                          はたから見たら異常かもしんない。 でも―。
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