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「あ、もうこんな時間だ。行こうか」 「うん」 ちっぽけかもしんない。 完璧に彼がおかしくなる前に... 「後でね」 「うん」 病院なんて行く必要がない。 行っても無駄だと思う。 だって、病院に行ったところで、完璧に治せると思わない。 俺が、そばにいなきゃいけないんだ。 薬なんて寧ろ彼をおかしくする。だから... 窓から、教室内に目線を向けると、誰かが目を逸らした。 前にいる、小柄な奴。 「なんだよ...」 きっと、俺が外を見てたからだろう。 にしても、俺って...何が楽しくて、今生きてんのかな...ってふいに思った。
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