一章 ちょっとまってくださいよ

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「えいっ」 すぽんっとでも効果音が付きそうな感じで俺の肩から手を抜くスト。よし。俺の威厳は保たれた。 遥「録音完了」 死ね。アイアンメイデンに入れられて死ね。 「理人さん……今地球に隕石が近づいてるんですよ……」 理人「ふーん。あっそ。で?」 滅茶苦茶どうでもいいんだけど。ここに落ちるの?はっはっは。それもまた一興。 生まれ変わってこのチートボディなんて捨ててくれるわ!殆ど役に立たないしな。金稼ぎするにも超痛いし。 「えと……その隕石はロシアのチェリャビンスク州……っていうところに落ちる予定なんです」 理人「結論どうぞ」 「ここで……死にましょう……」 理人「おっけー」 遥「脳外科行け」 多分この子夢見てるんだよ。好きな人と一緒に死ねるだとか。隕石の軌道を変えるだとか。 よくある中二病と言われるものです。 俺にもあったあった。某DFMほどじゃないけど酷い時期が。個人的な感想だが、ストはDFMと肩を並べることができるんじゃないか? もし本当なら願ったり叶ったりですな。隕石なら流石に爆散して死ぬし。 「あ、あと数分もしないうちにみんなどーんなんです。理人さんと一緒に死ねるのはとっても嬉しいです!」 理人「よーし。できるだけ無防備に残り数分をすごすか」 遥「僕は死にたくないんだけど……今更逃げても無駄かな……」 もう無理だろうね。数分で逃げられるとかどんだけ小規模で衝突するんだよ。
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