第2章 危険な帰り道

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「くっそ~。まさかとは思ったがこの学校で男子が俺1人とは……」 いくら今日決意したとは言え、愚痴くらい溢さないとやっていられない。 そう、一人ぶつぶつと呟きながら歩いていると後ろから思いっきり背中をぶっ叩かれた。 「ぃよう! どうだ、どうだった? やっぱハーレムか!?」 そう、ご機嫌麗しく聞いて来たのは神宮貴士(じんぐうたかし)という。 ……まぁ、俗に言うダチだ。 「ごほ、ごほっ。んだよ貴士? 何か俺に恨みでもあんのか!? あぁ!?」 自暴自棄になり叫び声を上げた。 「無くは無いな。変態なのにモテるのはおかしい」 「モテてねぇって。あと、変態言うな」 そんな下らないやり取りをしていると、はははと少し笑い貴士はわざわざ自転車を降り横を歩き始めた。
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