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「ですよねー」
やっぱりな。いや、期待はして無かったけどさ。
「どしたの?」
俺は首を横に振り名を名乗った。流石に、この展開で自分が名乗らないのっておかしいし。
「俺は奥田勇太って言うんだ」
「……へぇー、よろしく!」
そう言って笑い手を出してきた。
一瞬肩が強張った気がしたが……気のせいか。
「よ、よろしく」
俺はぎこちなくその手を握り握手を交わした。
というのも、俺は今まで女の子と接したのはほとんど無いんだ。仕方がないな。うん。
握った木村さんの手は軟らかく、俺より体温が高いのだろう。その手は少し温かかった。
こんな事で心臓が高鳴るなんてな。くっ。
それもこれもみんなこの女の子――いや。
木村さんが可愛すぎるのがいけないんだ。可愛さは罪だな。
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