別世界

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………。 「何故だぁああ!!」 前後撤回じゃ!! さっきの期待を返せこのやろう!! …影みたいな奴にいっても仕方ないがな…。 『あ、いや、あのだな、 お前と同じく、別世界から来た奴がいてだな…。』 いや、知ってる。 そいつに巻き込まれたんだ俺は。 『そいつが魔王を倒さないと元の世界に戻れないという条件で召喚されたんだ…。 つまり、お前も同じ条件で召喚されたんだ。』 いや、巻き込まれてきたから無効でいいよそこは。 『流石に勇者が二人召喚されたら王国も騒いでしまうだろう。 だから、一時的にお前をここへ呼び出した。』 「なら帰せやこら。」 『いや、出来たらそうしている…。 しかし、そのもう一人の勇者が魔王を倒せばお前も戻れる。』 成る程。なら、 「俺は脇役になってればいいのか。」 『脇役?』 「あ、いやこっちの話。 というかさ、 俺は今からまた召喚の間らしきとこに戻されるのか?」 『そのつもりだが…、嫌なら別の場所にするか?』 「出来れば少し離れたとこがいい。 あ、城の外じゃないとこ。」 『分かった。』 そして、奴が手を俺にかざすと俺の周りが光出した。 ふと、思った事を聞いてみた。 「そういえば、 お前、名前なんなの?」 『…まぁ話していたから聞きたくなるのも無理はないな。 我の名はラグゼム。 よく覚えとけ。』 ラグゼムはそう言うと、俺の視界は真っ白に染まった…。
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