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「先に行ってるよ」
このままここにいても無駄な時間を過ごすだけ。一足先にリビングへと戻る事にした。
「うわあぁあぁぁっ!?」
しかし途中でトラブルに見舞われる。二度目となる階段からの転落に。
「……いちち」
強打した腰を手で押さえた。ただ日頃の行いが良いのか今回も怪我を負った様子は無し。
「あぁ~、目が覚める。サッパリするなぁ」
リビングに戻って来ると椅子には座らず洗面所へ。冷たい水で顔を洗った。
「雅人、香織は?」
「うん? 逆立ちしてたよ」
「はぁ?」
タオルで水滴を拭っていると母親が声をかけてくる。手に包丁を持ちながら。
「起こしてきてって言ったでしょ!」
「ごめん、無理だった」
「……あ?」
更に続けて威圧的なオーラを放出。鬼のような形相で睨み付けてきた。
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