3470人が本棚に入れています
本棚に追加
「じゃあ、そろそろ帰るわ」
「あ、もうそんな時間なんだ」
「今日は母ちゃん達と飯食いに行くんだよ。だから早めに行かないと」
数時間が経過した頃、コントローラーを床に置いた颯太が徐に立ち上がる。彼の言葉でゲームを中断する事にした。
「途中まで送っていくよ」
「いや、良いって。1人で歩いて帰るし」
「けど残っててもやる事ないからさ」
「悪いな。なら階段の所にいた女の人にだけ挨拶していくわ」
「え? 今、家には僕しかいないけど」
ゲームとテレビの電源をオフにして自宅を出発。久しぶりに友人宅までの道のりを歩いた。
「ここって前は何があったっけ?」
「さぁ……思い出せないや」
途中、見慣れないコンビニを発見。気付かないうちに新しく建てられたらしい。2人して以前の情報を絞り出したが出てこなかった。
「この辺りで良いや。んじゃあな」
「うん。また遊ぼうね」
「おう。雅人もメイド喫茶のバイト頑張れよ」
「違うって…」
最初のコメントを投稿しよう!